• あんしんプランナー

知っておきたい「障害者と税金」

障害者に関わる税については、いくつかの配慮がなされています。障害者本人に対する特例についてお話します。障害者控除とは納税者本人とその家族のうち誰かに障害がある場合、税控除を受けることができる制度です。障害とは身体障害、知的障害、精神障害などすべての障害を対象としており、障害にあたるかどうかの基準は法律によって定められています。


障害者控除には主に所得税や住民税、そして相続税の税控除があり、控除される金額は障害の重さや家庭環境の状況によって変わります。また障害がある人に対する税の優遇は障害者控除だけではなく、贈与税の優遇など様々な特例が定められています。


【障害者本人に関するもの】


①所得税: 障害者控除→働いている方は、会社の年末調整などで申告を忘れずに(でも障害者雇用の場合、総務が予め障害者として申告してくれている場合が多いです!)

納税者本人が障害者の場合、障害者控除として27万円(特別障害者は40万円)が控除されます。


②相続税: 障害者控除

相続人が障害者のときは、85歳に達するまで1年につき6万円(特別障害者12万円)が相続税から差引かれます。

(例)障害者が40歳のとき親が死亡した場合、270万円(=(85―40)×6万円)が差引かれます。


③非課税: 心身障害者扶養共済制度に基づく給付金の非課税地方公共団体の共済制度に基づき支給される給付金について、所得税が非課税となります。また、心身障害者扶養共済制度の掛金は、所得控除の小規模共済等掛金控除の対象にもなっています。


※心身障害者扶養共済制度とは?

障害のある方を扶養している保護者が、自らの生存中に毎月一定の掛金を納めることにより、保護者に万一(死亡・重度障害)のことがあったとき、障害のある方に終身一定額の年金を支給する制度です。

ご関心のある方はこちらから「心身障害者扶養共済制度


④非課税: 少額貯蓄の利子等の非課税

障害者等が受取る一定の預貯金等の利子等については、預入れの際に一定の書類を提出した場合、非課税となります。提出書類については、障害者であることを証明する書類などですが、各金融機関等にお問合せ下さい。


(イ)マル優: 非課税貯蓄限度額350万円 →将来に向けて預貯金をしている方にお勧め!(会社に財形貯蓄や確定拠出年金が無い場合、一般の銀行で毎月〇〇円ずつ定期貯金して老後資金を貯める時など)

(例)預貯金、貸付信託、公社債、公社債投資信託


(ロ)特別マル優: 非課税貯蓄限度額350万円

(例)利付国債、公募地方債


⑤非課税: 信託受益権の非課税

特別障害者(重度の障害がある)のために信託契約に基づき、特別障害者を受益者とする財産の信託があった場合、信託受益権のうち6,000万円までの部分は、贈与税が非課税となります。この適用を受ける場合、事前に申告書を税務署長宛に提出する必要があります。


上記は、所得税が中心の優遇制度ですが、住民税にも障害者控除があり、通常は26万円が控除され、特別障害者の場合は、30万円が控除されます。また、同居の特別障害者がいる場合は、配偶者控除又は扶養控除として、35万円が控除額に加算されます。


控除って何と、思われている方がいらっしゃると思いますが、生活していく上でのいわゆる

「経費」とみなして、所得から差し引いてくれるものです。その差し引いた額(課税所得金額)に税率をかけて最終的な税金の額が決められていきます。


ざっくり計算すると、課税総所得金額(195万円~330万円)の税率は10%なので、

年末調整で障害者控除を申請するだけで、

27万円×10%=2.7万円の節税になりますよ


その他、年末調整で使える控除は、

・生命保険料控除→生命保険、介護医療保険、個人年金保険

・地震保険料控除→全額(5万円限度)

・配偶者控除

・配偶者特別控除

・扶養控除→扶養親族のうち、年齢16歳以上のもの


確定申告をすれば、

・医療費控除(支出医療費(ー医療保険などの保険金額)ー10万円)→本人と同一生計親族含む

・寄付金控除


※ふるさと納税では控除上限額内で寄附を行うと、合計寄附額から2,000円を引いた額について、所得税と住民税から控除(還付)を受けることができます。控除上限額は収入や家族構成によって異なりますので注意が必要です。


また、ふるさと納税では、ワンストップ特例制度があります。年間の寄附先が5自治体までなら、確定申告をしなくても、寄附金控除が受けられる仕組みです。申請書を寄附した自治体に送ることで、控除上限額内で寄附した合計寄附額のうち2,000円を差し引いた額が、住民税から全額控除されます。

※確定申告を必要とする(自営業者、医療費控除などを受ける)方は利用できません。


余談ですが、最終的に算出された税額からさらに控除(差し引いてもらえる)されるのが、住宅ローン控除です。最終的な税額からまだ税金が安くなるので、とてもお得な節税方法です。


など、節税するチャンスは結構あるんです。

私は年末調整を何も考えずに名前とはんこを押して総務に出していたので、相当払わなくていい税金を払っていました。皆さんは適切に申告して、節税を心がけてください。