コロナ禍で社会人デビューした皆さん、この2ヶ月間お疲れ様でした。慣れない環境のもと、よく頑張ったと自分を褒めてあげてくださいね。お金を稼ぐのがこんなにも大変かと改めて感じた2ヶ月間だったと思います。やはり学生時代にしたアルバイトとは責任が違いますよね。
大卒の初任給の平均額は約20万6千円。4月の給料の手取りは結構多かったと思います。それは社会保険料が引かれていないからです。5月からは社会保険料が引かれ給与明細を見てびっくりした方も多いと思います。2年目からは住民税もお給料から引かれるので頭の片隅に覚えていてください。
20代はまだまだ給与もそれほど多くなく、貯金を始めるにはまだ早い、と考える人もいるでしょう。しかし、現在のように物価上昇にともなう賃金上昇が見込まれない時代には、貯金だけでなく運用も考えた貯蓄を早いうちから始める方がいいと思います。将来を見据えた貯蓄をするためにも、まずは20代から計画的に貯金していくことが大切です。
また今回のようなコロナウィルスなど、100年に1度と言われていた出来事が10年に1度起こる時代となりました。(3.11の震災やリーマンショックなど)現在は政府の財政出動で雇用の維持がなんとか図られていますが、この先は分かりません。いつ皆さんが知っているような大企業が倒産してもおかしくない状況です。
このような状況の中、20代の平均貯蓄額は72万円になっています。(金融広報中央委員会:「家計の金融行動に関する世論調査(単身世帯調査)(平成30年)」より)
このペースで貯蓄をしていても単純計算で65歳時点で約1千万円の貯蓄額になります。この金額はやはり少ないと言えます。結婚、出産、住宅取得、考えたくないですがリストラ、倒産などを考えると、若いうちから貯蓄する習慣をつけると30代、40代がとても楽になります。貯蓄する習慣がないと例え年収2千万の方でも金融資産残高が300万円程度というケースは少なくありません。
では20代の方はどうやってお金を貯めたらよいのでしょうか?
勤めている会社の財形貯蓄や自動振替や定期預金も安全でとても良いと思いますが、私のお勧めはつみたてNISAです。
つみたてNISAは、特に今まで投資をしたことがない人や投資経験の少ない人に向いているといえます。なぜなら、つみたてNISAでラインアップされている投資信託・ETFは、金融庁が投資初心者の方でも長い時間をかけて着実に資産形成できると判断した、いわば金融庁のおめがねにかなった投資信託・ETFばかりだからです。
現在、金融機関で販売されている投資信託の数は約6,000本もあり、投資をしたことがない人がその中から良質な投資信託を選ぶのはとても難しいでしょう。ちなみに現在、つみたてNISAの対象となっている投資信託はインデックス型、アクティブ型、ETFあわせて165本となっており、6,000本から選ぶよりははるかに選びやすいですね。
例えば、教育資金や住宅資金などが必要になった場合、途中で引出すことができないのは不便です。その点、つみたてNISAでは、売却代金や配当金はいつでも引出すことができます。また、貯蓄する目的に合わせて10年で売却して引出すなど自由に積立期間を選べます(最長20年間まで)。
メリットとしては、積立投資を始めると、ドル・コスト平均法の効果が期待できます。ドル・コスト平均法とは、一定額の金融商品(つみたてNISAでは、投資信託・ETFのこと)を購入し続ける投資法です。投資信託の基準価額、ETFの株価は変動しますので、低いときには多く買い、高いときには少ししか購入しません。そうすると、平均購入単価を下げられます。この結果、相場が再上昇したときに利益を出しやすくなり、損をしにくくなるのです。
勤めている会社の持株会に入って、毎月決まった金額の株式を買うというものひとつのドル・コスト平均法と言えます。
またデメリットとしては、つみたてNISAでは、投資する人は運用商品を、金融庁が選んだ投資信託やETFから選びます。気を付けたいのがあくまでも、「厳選」であり、「元本保証」をしているわけではない点です。投資信託やETFは、定期預金や保険などの「元本確保型商品」ではなく、元本が変動する商品です。元本が変動するということは、運用中、また、売却時に元本割れする可能性があるということです。
現在、世界の貧富の格差の要因として投資の有無が挙げられます。コツコツ毎月投資することが、皆さんの経済リテラシーの向上にも繋がりますし、将来の資産形成に大きく影響すると言えます。若い世代の皆さんには貯蓄の習慣と投資の習慣の2つを身につけて頂きたいです。
私の20代は、手取りの給料ー生活費=貯蓄額
皆さんには、手取りの給料ー貯蓄額=生活費
の習慣に是非チャレンジしてもらいたいと思います。
金持ち父さんになるか、貧乏父さんになるかは、若い時の習慣がものを言いますよ!
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